おはようございます。cooperです。
今朝は、釘原直樹さん著の「腐ったリンゴをどうするか」を読了しました。
釘原さんは、大阪大学の助手を経て、現在は九州工業大学大学院人間科学科の教授を務められている方です。
社会心理学を活かした、日本における「手抜き」研究の第一人者と言われています。
なかなかユニークな研究テーマですね。
以下のような方にオススメの書籍です。
-
人は何故手抜きをしてしまうのか、そのメカニズム知りたい方
-
手抜き要因を排除して組織のパフォーマンスを高めたい方
本書で語られている手抜きの発生要因を以下4つにまとめています。
- 評価可能性(評価されないから手を抜く)
- 努力の不要性(他者が優秀である、大人数である等、努力がムダと感じる)
- 手抜きの同調(多くの人が手抜きをしている)
- 他者の存在による緊張感の低下(同じことをしている人が他にもいるから手を抜く)
なるほどと思うのと同時に、そうなると、手抜きを防ぐのはかなり難しいと感じました。
実際に、釘原さんも完全に組織から手抜きを排除することは難しいと仰っています。
これは「怠け者有用論」と仰っていて、集団の業績は一般に2割の人が生産性の大部分を生み出すという「パレートの法則」にも表れています。
色々な考え方や行動様式のある人が集まった方が、結果として有事の際にパフォーマンスを上げられる可能性があるということです。
1990年以降の野球のジャイアンツのことを揶揄していましたね。。(落合、清原、江藤、小久保、小笠原など、他球団の4番ばかり集めてきても勝てなかった時代です)
ジャイアンツファンとしては、逆に納得のいく事例でした。
ただ、この手抜きへの対策も述べられており、中でも個人に対する積極的対策が有効だということです。
これは、手抜きを行う個人に対して、パフォーマンスのフィードバックをしたり、「社会的手抜き」に対する知識を与えたりするアプローチです。
次点としては、集団に対して目標を明示したり、リーダーシップを発揮して仕事の魅力を実感させたりする「集団に対する積極的対策」が有効と述べられています。
(写真を参考にして下さい。)
投資の格言「ナルシストは手抜きしやすい」
これは自身にも当てはまるなと思いました。
ナルシストは自身の業績や能力を誇張しやすい、つまりすぐ調子に乗ります。
また他者からの賞賛を求め、共感能力も欠如しています。
私もそういうところがあると思います。
最近の株高で、評価だけは上がっており、「あれ、思ったよりイケるかも」みたいな感情が芽生えることが多くあります。
そこで心理的な手抜きが起こり、安易に知らない商品(暗号資産とか)に投資してみようなど頭によぎります。
ここで踏ん張れる(余計なことをしない)かどうかが、将来の結果に響いてくると思います。
自分で決めたルールを守り抜けるように頑張りたいと思います。
ありがとうございました!