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紅葉はなぜ赤くなるのか?

こんばんは。cooperです。

今日は、稲垣栄洋さん著の「面白くて眠れなくなる植物学」をご紹介します。本書は、身の回りの植物や生物の生態について、そのテーマごとに分かりやすくまとめられています。自分の興味のあるテーマを選んで読むことができるので、理系文系関係なく、楽しめる内容かと思います。

一番記憶しておきたかったのは、以下、タイトルにも書いた「紅葉が赤くなる」仕組みについてです。

・植物は夏場は盛んに光合成を行い、糖を作り出す。

・冬になると、糖は生産量よりも、呼吸による消費量の方が多くなり、また葉からは水分が蒸発していく。

・葉に残されたタンパク質は、アミノ酸に分解されて、木の幹に回収される。

・葉の付け根に「離層」という層を作り、水分や栄養分を通さないようにする。(本体と切り離される)

・葉は、手持ちの水分と栄養分を使って葉を維持しながら光合成を続け、糖分が少しずつ葉に貯められていく。

・やがて葉の中の糖分から、アントシアニンという赤い色素が作られていく。

・光合成を続けていた葉の中の葉緑素は、やがて低温により壊れていき、赤い色素が目立ち始める。

・昼に光合成で稼いだ糖が夜の寒さでアントシアニンに変化し、また葉緑素が壊れていく。そのため、紅葉は昼夜の温度差が大きい方が美しくなる。

この植物の働きを、著者は以下のように例えています。

夏の間、働きに働き、稼ぎに稼いだ末のリストラ。葉の生産工場の無念が強ければ強いほど、紅葉はその色を濃くするのです。

なんだか健気で良いなぁと思ってしまいました。

ちなみに、アントシアニンの色素は植物にとっては、色で虫や鳥を引き寄せるためのもののようです。それでは、なぜ紅葉の時にアントシアニンが作られるのか?

それはアントシアニンには紫外線から細胞を守る働きがあり、水分不足や寒さから守ることが目的であるようです。

植物もなかなか奥が深いです。高校受験で苦戦した、「維管束」や「裸子植物・被子植物」など、ただただ丸暗記した用語なんかも、この本で学びたかった。。

子供は今のところ植物には興味を示していないので、このままもう少し大きくなったら、おすすめしてみようと思います。

 

本日もありがとうございました!