おはようございます。cooperです。
今朝は、太宰治さん著の「斜陽」をご紹介します。
作家紹介
太宰治さんは、1909年生まれで「逆行」が第一回芥川賞の次席となり、結婚後は「走れメロス」などを刊行。戦後、本作でベストセラー作家となるが、「人間失格」を発表した48年、「グッド・バイ」連載中に玉川上水で入水し、亡くなる。
あらすじ
主人公のかず子、母、弟(直治)は貴族として生まれながらも、戦後の動乱に巻き込まれ、結核、不倫、麻薬により衰退の一途をたどります。人は何のために生き、どう死ぬべきなのか、考えさせられる内容です。
印象に残ったことば
- 幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。
- 人間は恋と革命のために生れて来たのだ。
1.これまで色々な人が、幸福というものを定義付けていますが、私には非常にしっくりと来る内容でした。極限までつらい思いをしてこそ真の幸福感を味わうことができる、ということですね。
2.しがらみの多い貴族に生まれたからこそ、人としてどうあるべきかを悩み続けた結論だと思いました。些細な悩みごとはあろうと、恋と革命のために生きるべき…、これは太宰治さん自身の考えも映し出されているのではと思いました。
太宰治さんの人を引き込む力は、やはり凄まじいと思いました。今、読んでも古臭さがありません。そして、廃人のたまり場での謎の掛け声「ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ」…。
昨年から、仕事の新しい部署で「読書部」なるものに入会しました。今月は「太宰治」をテーマにしています。この本の素晴らしさとヤバさをうまく伝えられるか…何度か読み返そうと思います。
本日もありがとうございました!