まったり米国株投資で51歳までにFIREを達成するブログ

普通のサラリーマンパパが投資と趣味を両立させて経済的自由を手に入れる

マチネの終わりに(評価:★★★★★)

こんばんは。cooperです。

本日は、平野啓一郎さん著の「マチネの終わりに」をご紹介します。実は、昨日息子がインフルエンザを発症しまして、バタバタでした。今は薬も効いて落ち着いているので、先程読み終わった本書の感想を記そうと思いました。

あらすじ

パリ在住のジャーナリストの洋子は、天才クラシックギタリストの蒔野の公演を観た後に、知り合いに紹介されて意気投合する。その後もSkypeでやり取りを続け、パリで再会した後に恋仲に。しかし、その後、運命のいたずらが絡み合い、二人は別々の道を歩むことになるが…。

所感

平野さんのことは、大切な友人から「ある男」という作品と共に紹介されました。とても精巧に作られた作品で、人生観まで変えられるような衝撃を受けたことを覚えています。本作も同様で、何より世界の美しさの表現が上手い。そして音楽や楽器、政治や戦争など混み合った話も出てきて、作品を完成させるまでに多大な労力がかかったことが伺えました。私に教養があれば、もっと深い部分で感動できたのだろうと思いました。大人の恋愛…、最初は世界観が大きすぎて共感できない部分もあったのですが、それ故の嫉妬や苦悩が精緻に表現されていて、思わず引き込まれてしまいました。

印象に残ったことば

  • なるほど、恋の効能は、人を謙虚にさせることだった。
  • 幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、それについて語るべき相手の顔が、くっきりと示されることだった。
  • 人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?

あとがき

「未来は常に過去を変えている」、この表現素晴らしいと思いました。今までのことを、その後の経験によって明るいものに変えることができるのなら、それはもはや無敵だと思いました。恐らくポジティブな人って、こういうマインドを持っているのかもしれません(作者はこういう軽いことが言いたい訳ではないと思いますが…)。

私は子供の頃、サッカーがとても苦手でした。そして中学校の体育の授業で、サッカー部の人間が蹴ったボールが思いっきり顔面に直撃し、いよいよ嫌いになりました。それが今は、毎週末、子供のサッカーの練習に付き合うようになりました。これは後に、子供とのかけがえのない大切な思い出の一部になるような気がしています。今現在は、サッカーというスポーツに対して、過去のような苦い記憶は一切なくなりました。

こういうことかな?

 

本日もありがとうございました!