おはようございます。cooperです。
今朝は、宇佐見りんさん著の「推し、燃ゆ」をご紹介します。
著者の宇佐見さんは、1999年生まれで、2019年(20歳!)に「かか」で文芸賞を受賞し、本作で芥川賞を受賞しています。
本書は、主人公である女子高生のあかりが、傾倒するアイドルの不祥事を聞きつけるという状況から物語が始まります。
元々、世の中に生きづらさを抱えていた抱えていたあかりは、これを機にいわゆる「推し」にますますハマり、私生活に悪い影響を与えていきます。
この落ちて行く様があまりにも生々しく、吸い込まれるように読み切ってしまいました。
あかりにとっての「推し」は、ある意味で宗教や神のような存在であったように思います。こういう存在は、生きる力を与えてくれると思います。しかし、それが、いきなり無くなってしまったとしたら…。
私にとっての「推し」は、学生時代で言うと、広末涼子さんや鈴木亜美さんが似た存在にあたるように思います。この物語ほど傾倒していた訳ではありませんが。
今は、「推し」はいません。自分の力を信じるしかありませんので、自己研鑽しつつ、時には自分に失望します。それで良いと思っています。(まぁ、ガッキーの結婚発表は、かなりのダメージを受けましたが)
「自由過ぎる世の中」は、時に人を苦しめることになるように思います。若者の生きづらさをヒシヒシと感じることができる、一冊となっています。
本日もありがとうございました!
似たテイストの書籍です。こちらも、心の中をえぐられるような作品でした。